まちをつなぐ解体工事のお話し
解体工事を検討されている皆様、こんにちは。株式会社名古屋ナカテックです。
「解体工事って、建物を壊すだけでしょ?」そう思われる方も多いのではないでしょうか。しかし実際の解体現場では、目に見える建物以外にも、地中深くに潜む「見えない危険」と向き合わなければなりません。
それが「埋設物」です。
埋設物とは、過去に建てられた建物の基礎、古い配管、浄化槽、さらには予期せぬ産業廃棄物など、地中に埋まっているさまざまな物体のことを指します。これらは地表からは見えませんが、解体工事において大きなリスクをもたらす存在なのです。
私たちナカテックでは、このような見えないリスクを事前に発見し、安全かつ確実な解体工事を実現するため、「試掘調査」を必須のプロセスとして実施しています。
本日は、なぜ試掘調査が重要なのか、どのような危険が潜んでいるのか、そして私たちがどのような取り組みを行っているのかについて、詳しくお話しします。
解体工事をお考えの方はもちろん、将来的に工事を予定されている方も、ぜひ最後までお読みください。きっと「知らなかった」ことがたくさん見つかるはずです。
解体工事で最も心配されるのが、契約後に発生する予期せぬ追加費用です。実は、この追加費用の多くが地中の埋設物発見によって引き起こされています。
先日、弊社で担当したあるお客様の事例をご紹介しましょう。築40年の一軒家の解体工事で、事前調査では特に問題ないと思われていました。しかし、実際に工事を始めてみると、建物の下に大きなコンクリート塊が埋まっていることが判明したのです。
これは、以前の増改築工事で出た廃材を、そのまま埋めてしまったものでした。このコンクリート塊を適正に処分するため、追加で20万円の費用が発生してしまいました。
このような事例は決して珍しいことではありません。特に古い建物では、現在ほど厳格な廃棄物処理規則がなかった時代の名残として、さまざまな物が地中に埋められていることがあります。
具体的な埋設物の例として、以下のようなものが挙げられます:
これらの処分には、種類に応じた適正な方法が必要で、それぞれに異なる費用がかかります。事前に把握していなければ、工事の途中で作業が止まり、追加の処分費用が発生してしまうのです。
埋設物は金銭的な問題だけでなく、人命に関わる深刻な安全リスクも伴います。
重機を使った掘削作業中に予期せぬ埋設物に遭遇すると、さまざまな事故が発生する可能性があります。例えば、大きなコンクリート塊に重機のバケットが引っかかって重機が転倒する事故や、作業員がバランスを崩して怪我をする事故などが考えられます。
さらに深刻なのは、ライフライン(電気、ガス、水道などの生活インフラ)に関わる埋設物です。古いガス管や水道管の位置を把握せずに掘削を行うと、配管を破損させてしまう恐れがあります。
実際に他地域で発生した事例では、解体工事中に古いガス管を破損してしまい、ガス漏れが発生。周辺住民が緊急避難を余儀なくされた事故もありました。このような事故は、工事関係者だけでなく、近隣住民の皆様にも大きな迷惑と危険をもたらします。
また、硬い埋設物に重機が接触した際の突発的な騒音や振動も問題です。近隣の皆様からのクレームにつながるだけでなく、住宅の基礎や壁にひび割れを生じさせる可能性もあります。
私たちナカテックは、優良工事等表彰を受賞した厳格な安全基準に基づき、このような事故を未然に防ぐことを最優先に考えています。
解体工事の最終的な目標は、土地をクリーンな状態にして次の利用者に引き渡すことです。しかし、埋設物が残されたままでは、将来的に大きな問題となります。
新しい建物を建築する際、地中に埋設物があると基礎工事や地盤改良工事の妨げとなります。建築会社は工事を一時中断して埋設物を撤去しなければならず、その費用は土地の新しい所有者が負担することになってしまいます。
ある不動産会社の担当者からこんな話を聞いたことがあります。「以前、解体工事が完了したはずの土地で新築工事を始めたところ、地中から大量のコンクリート片が出てきました。お客様には追加で100万円以上の撤去費用をご負担いただくことになり、信頼関係に大きなヒビが入ってしまいました。」
このような問題を避けるため、私たちは「次使われる方には気持ちよさをお届けします」という理念のもと、解体後の土地が完全にクリーンな状態となるよう徹底した管理を行っています。
埋設物の問題は、単に「見つからなければ大丈夫」という性質のものではありません。時間が経てば経つほど発見が困難になり、発見された時の影響も大きくなってしまうのです。
試掘調査とは、本格的な解体工事を始める前に、地中の状況を詳しく調べる作業のことです。文字通り「試しに掘ってみる」ことで、埋設物の有無、種類、規模、深さなどを確認します。
調査は以下のような手順で進められます。
まず、文献調査とヒアリングから始めます。過去の建築図面や登記簿謄本、航空写真などの資料を収集し、建物の建築経緯や過去の改修履歴を調べます。同時に、お客様や近隣住民の方から、「昔ここに井戸があった」「増築した時に何かを埋めた記憶がある」といった情報をお聞きします。
次に、調査ポイントの選定を行います。埋設物の可能性が高い箇所を特定し、効率的に調査を進めるための計画を立てます。一般的に調査対象となるのは、旧建物の基礎付近、浄化槽があったと思われる場所、増築部分の境界線、古い外構(塀や門柱)の基礎部分などです。
実際の掘削作業では、重機だけでなく手作業も併用します。重機で大まかに掘り進めた後、手作業で慎重に確認していきます。これは、埋設物を傷つけることなく、その正確な位置や状態を把握するためです。
長年の経験から、私たちが現場でよく発見する埋設物をご紹介します。
最も多いのはコンクリート基礎や建材の残骸です。古い建物の増改築時に、古い基礎をそのまま埋めてしまうケースがあります。また、建築工事で余った材料を敷地内に埋めてしまうこともありました。
浄化槽も頻繁に発見される埋設物の一つです。下水道が整備される前は多くの家庭で浄化槽を使用していましたが、下水道接続時に適切に撤去されずに残されているケースがあります。使用済み浄化槽の撤去には特別な処理が必要で、費用も高額になりがちです。
古い井戸や貯水槽もしばしば見つかります。昔は各家庭で井戸を掘ることが一般的でしたが、上水道の普及とともに使われなくなり、埋め戻されているものがあります。しかし、完全に埋め戻されていない場合、地盤沈下の原因となることもあります。
配管類では、古い鉄管や陶管、アスベストを含む管材などが発見されることもあります。これらは適切な方法で処分しなければならず、特にアスベスト含有材料は専門的な処理が必要です。
試掘調査で得られた情報は、工事計画の策定に活用されます。
埋設物の種類と量が判明することで、正確な処分費用を算出できます。これにより、工事開始後の追加費用発生を防ぐことができます。
また、埋設物の位置が分かることで、重機の動線や作業手順を詳細に計画できます。危険な箇所では手作業を多用し、安全性を確保した作業計画を立てます。
工期についても、埋設物の撤去にかかる時間を正確に見積もることで、現実的なスケジュールを提示できます。お客様には工事の全体像を事前にご理解いただけるため、安心して工事をお任せいただけます。
調査結果はお客様にも詳しくご報告します。写真や図面を使って、どのような埋設物がどこにあるのか、どのような処理を行うのかを分かりやすく説明いたします。
試掘調査は、私たちが日頃から実践している安全管理体制の重要な一部です。現場では毎日の作業開始前に、全スタッフで安全確認を行っています。
朝礼では、前日の試掘調査結果を共有し、その日の作業で注意すべきポイントを確認します。「今日はA地点で浄化槽の撤去を行います。深さは地表から1.5メートルです。周辺にはガス管が通っているので、手掘りで慎重に作業してください」といった具体的な指示を出します。
重機オペレーターには、埋設物の位置を記した図面を渡し、危険箇所では速度を落として作業するよう指導しています。また、作業中に新たな埋設物が発見された場合は、即座に作業を中止し、現場責任者の判断を仰ぐルールになっています。
このような徹底した安全管理により、私たちは事故ゼロの実績を維持しています。試掘調査は、この安全管理体制の土台となる重要な作業なのです。
試掘調査で得られた情報は、近隣住民の皆様への配慮にも活用されます。
固い埋設物の撤去が必要だと判明した場合、事前に近隣の皆様へご挨拶に伺い、工事内容と予想される騒音・振動についてご説明します。「来週の火曜日から木曜日にかけて、コンクリート基礎の撤去作業を行います。午前9時から午後4時までの間、重機の音が発生する可能性があります」といった具体的な情報をお伝えします。
また、必要に応じて養生シートの設置を強化したり、作業時間を調整したりすることで、近隣への影響を最小限に抑えます。
私たちは「人と人の繋がりを大切に」という理念のもと、地域の皆様との良好な関係を築きながら工事を進めています。事前の情報共有は、この関係づくりにおいて欠かせない要素です。
私たちナカテックの誠実な仕事は、国からも高く評価されており、優良工事等表彰を受賞しています。この表彰は、工事の品質、安全管理、環境配慮など、総合的な評価に基づいて与えられるものです。
試掘調査をはじめとする徹底した事前準備、現場での厳格な安全管理、近隣住民の皆様への丁寧な対応など、すべてがこの表彰につながっています。
お客様からも「ナカテックさんにお願いして本当に良かった」「最初から最後まで安心してお任せできました」といったお声をいただいており、私たちの取り組みが正しい方向に向かっていることを実感しています。
昭和30年代に建てられた住宅密集地での解体工事での出来事です。建物自体は比較的小さな平屋でしたが、試掘調査により複雑な埋設物の存在が判明しました。
調査を開始すると、まず古い井戸が発見されました。直径約1メートル、深さ約8メートルの石組みの井戸で、上部はコンクリートで蓋がされていました。さらに調査を進めると、隣接して古い浄化槽、そしてその奥に以前の建物の基礎と思われる大きなコンクリート塊が見つかりました。
お客様にお話を伺うと、「確かに昔は井戸を使っていました。30年ほど前に下水道が来た時に浄化槽は使わなくなったはずですが、まだ埋まっていたとは知りませんでした」とのことでした。
この現場では、それぞれの埋設物に応じた処理方法を選択しました。井戸は安全に埋め戻し、浄化槽は内容物を適正に処理した後に撤去、コンクリート塊は粉砕して産業廃棄物として処分しました。
もしこれらが事前に発見されていなければ、工事開始後に大幅な計画変更が必要となり、工期の延長と大幅な追加費用が発生していたでしょう。試掘調査の重要性を改めて実感した事例でした。
ある中小企業の工場跡地の解体工事では、より深刻な問題が発覚しました。
表面上は普通の工場建物でしたが、試掘調査により地中から大量の金属くずやプラスチック片、さらには有害な化学物質が染み込んだ土壌が発見されたのです。
工場の元従業員の方からお話を聞くと、「昔は廃棄物の処理基準が今ほど厳しくなかった。敷地の隅に穴を掘って、生産工程で出た端材を埋めていた時期があった」ということでした。
この場合、単純な解体工事では済まず、土壌汚染対策法に基づいた専門的な処理が必要となりました。汚染土壌の除去、適正な処分、清浄な土壌での埋め戻しなど、通常の解体工事とは異なるプロセスが必要でした。
工期は当初の予定より2か月延長され、費用も大幅に増加しましたが、試掘調査により事前に判明していたため、お客様には十分な説明と準備期間を提供することができました。
「最初は調査費用を高いと思いましたが、後から判明していたらもっと大変だったでしょうね。事前に分かって本当に助かりました」とお客様からお礼の言葉をいただきました。
閑静な住宅街での一軒家解体工事で、ライフラインに関わる重要な発見がありました。
建物の基礎付近を調査していたところ、古いガス管が建物の下を通っていることが判明したのです。図面上では別の場所を通ることになっていましたが、実際には建築時に配管ルートが変更されていたようでした。
もしこのガス管の存在に気づかずに重機で解体作業を行っていれば、配管を損傷してガス漏れ事故を起こしていた可能性があります。周辺住民の皆様に避難をお願いしなければならない大事故になっていたでしょう。
この発見により、工事計画を大幅に変更しました。まずガス会社に連絡して配管の移設工事を依頼し、その後に建物の解体を行うというスケジュールに変更したのです。
工期は1週間ほど延長されましたが、安全を最優先に考えれば当然の判断でした。お客様にも事情をご説明し、ご理解をいただくことができました。
「安全第一で工事を進めてくださり、本当にありがとうございました。もし事故が起きていたら、近所の皆さんにも迷惑をかけるところでした」とのお言葉をいただき、私たちの判断が正しかったことを確信しました。
試掘調査により埋設物が発見された場合、お客様には必ず詳細な説明を行います。どのような物がどこにあり、なぜその処理が必要なのか、どのような方法で処理するのか、そしてそれにかかる費用はいくらなのか。すべてを透明にお伝えします。
「追加費用が発生する」という言葉だけでは、お客様は不安を感じられるでしょう。しかし、その理由と内容を詳しく説明し、処理の必要性をご理解いただければ、納得してお任せいただけます。
私たちは、お客様との信頼関係を何より大切にしています。隠し事は一切せず、すべての情報を共有して、一緒に最適な解決策を見つけていく。これが私たちのやり方です。
解体工事の最終段階である整地作業では、試掘調査で得られた情報が活用されます。どの部分にどのような埋設物があったのかを正確に記録しているため、完全にクリーンな状態に整地することができます。
整地後の土地は、新しい建築工事がスムーズに進められる状態になっています。地盤の状況、土壌の性質、埋設物の撤去状況など、すべての情報を整理して次の施工業者にお渡しします。
「この土地なら安心して建築工事を任せられる」そう言っていただけるような、気持ちの良い土地をお客様にお渡しすることが私たちの目標です。
試掘調査を含む丁寧な解体工事により、お客様との長期的な信頼関係を築くことができています。
解体工事後も、お客様から新築工事の相談をいただいたり、ご親戚やお知り合いの方をご紹介いただいたりすることが多くあります。「ナカテックさんなら安心」というお言葉をいただけることが、私たちにとって何よりの喜びです。
また、地域での評判も大切にしています。一つ一つの現場で丁寧な仕事を積み重ねることで、地域の皆様に「ナカテックが工事をするなら安心だ」と思っていただけるよう努力しています。
解体工事における試掘調査の重要性について、詳しくお話しさせていただきました。
試掘調査は単なる事前調査ではありません。お客様の大切な財産を守り、現場で働く作業員の安全を確保し、近隣住民の皆様にご迷惑をおかけしないための、責任ある投資なのです。
目に見えない地中のリスクを事前に発見し、適切に対処することで、安全で確実な解体工事が実現できます。結果として、お客様には安心を、次の土地利用者には気持ちよさを提供することができるのです。
私たち株式会社名古屋ナカテックは、優良工事等表彰に裏付けられた確かな技術と経験をもとに、すべてのお客様に満足いただける解体工事をお約束いたします。
解体工事をお考えの皆様、まずは無料相談をご利用ください。試掘調査を含む詳細な工事計画について、専門スタッフが丁寧にご説明いたします。人と人の繋がりを大切にしながら、お客様の新しい創造のはじまりを全力でサポートさせていただきます。
皆様からのお問い合わせを、心よりお待ちしております。
©Nagoya nakatec Co., Ltd.