まちをつなぐ解体工事のお話し
2025年9月5日、株式会社名古屋ナカテックにとって忘れられない一日となりました。この日、私たちは「2025年度優良工事等表彰」という栄誉ある賞をいただくことができました。
創業以来、私たちが大切にしてきたのは「誠実な仕事」です。解体工事という仕事は、ただ建物を壊すだけではありません。そこには、長年その場所で暮らしてこられた方々の思い出があり、これから新しく始まる未来があります。
私たちは常に、「想いを残し、次世代につなぐ」という理念を掲げてきました。この度の受賞は、そんな私たちの姿勢が公的に認められたということであり、社員一同、大きな喜びと共に、さらなる責任を感じています。
この記事では、優良工事等表彰がどのような意味を持つのか、そして私たちナカテックがどのような想いで日々の解体工事に取り組んでいるのかをお伝えしたいと思います。
優良工事等表彰という賞について、まずご説明させていただきます。
この表彰は、工事の品質、安全管理、環境への配慮、近隣対応など、非常に多くの厳しい基準をクリアした事業者にのみ与えられる賞です。単に「工事が終わった」というだけでは決して受賞できません。
解体工事においては、騒音、粉塵、振動といった問題が必ず発生します。これらをいかに最小限に抑え、法的な基準を上回る対策を講じているか。また、複雑な構造物や狭い土地での安全確保ができているか。工事の始まりから終わりまで、一貫して高い水準を維持できているか。
こうした全てが評価対象となります。
私たちが今回受賞できたということは、ナカテックの施工管理体制、技術力、そして何よりも地域社会に対する配慮が、公的な評価基準において「優れている」と認められたことを意味します。
これは、これから解体工事をお考えのお客様にとって、業者選びの際の確かな「安心材料」となるはずです。私たちも、この賞に恥じない仕事を今後も続けていく決意を新たにしています。
実際、この表彰を受けるまでには、数多くの現場での積み重ねがありました。一つ一つの現場で、お客様や近隣の方々との信頼関係を築き、丁寧な施工を心がけてきた結果が、この形で評価されたのだと思います。
「誠実な仕事」という言葉は、よく使われる言葉ですが、私たちナカテックにとっては、非常に具体的な意味を持っています。
まず第一に、徹底した事前準備です。解体工事が始まる前に、私たちは必ず近隣のお宅を一軒一軒訪問します。これは単なる形式的なご挨拶ではありません。
工事の期間、作業時間、どのような騒音や振動が発生する可能性があるか、粉塵対策としてどのような養生を行うかなど、詳しくご説明します。時には「そんなに丁寧に説明してくれる業者は初めてだ」とおっしゃっていただくこともあります。
しかし、これは私たちにとって当たり前のことです。なぜなら、解体工事は依頼主様だけでなく、その周辺に住む方々全てに影響を及ぼすからです。
第二に、ポリシーの徹底です。私たちのポリシーは「これまで住まわれた方、その近隣の方々、次の世代の方…これらの人と人の繋がりを大切にする」というものです。
この言葉は、会議室で考えられた美しいスローガンではありません。現場で汗を流す職人たち、お客様と直接お話しする営業担当、全ての社員が日々実践している行動指針です。
第三に、情報開示と透明性です。私たちは定期的に「解体工事お役立ちコラム」を更新し、解体工事に関する知識や業界の情報を提供しています。
これは、お客様に正しい知識を持っていただき、安心して解体工事を任せていただくためです。不透明な業界だからこそ、私たちは情報を開示することで、業界全体の信頼性向上にも貢献したいと考えています。
誠実さとは、見える部分だけでなく、むしろ見えない部分にこそ表れます。養生シートの張り方一つ、資材の搬出経路の選び方一つにも、私たちの誠実さが込められています。
ここで、私たちが実際の現場でどのようなことを大切にしているか、具体的にお話しさせていただきます。
ある日、私たちは築60年の木造住宅の解体工事を依頼されました。依頼主様は、「この家で育ち、結婚し、子供も生まれた。本当に思い出深い家なんです」とおっしゃいました。
私たちは、その想いを大切に受け止めました。解体前に依頼主様と一緒に家の中を巡り、写真を撮影する時間を設けました。また、柱に残された家族の成長記録を、依頼主様のご希望に応じて切り取り、保存しました。
これは解体工事の契約書には書かれていないことです。しかし、私たちにとっては「想いを残し、次世代につなぐ」という理念を実践する大切な仕事でした。
また、別の現場では、隣家との距離がわずか50センチという狭小地での解体工事がありました。重機が入れない場所では、人力での解体が必要になります。
この時、私たちは隣家の住人の方と何度も打ち合わせを行いました。作業時間はもちろん、どの時間帯に特に音が大きくなるか、洗濯物を干す時間帯はどう配慮するかなど、細かく調整しました。
結果として、工事中も工事後も隣家の方から一度もクレームをいただくことはありませんでした。それどころか、「こんなに丁寧な業者さんは初めて」と感謝の言葉をいただきました。
こうした一つ一つの現場での積み重ねが、今回の受賞につながったのだと思います。
解体工事には、実に様々な種類があります。木造住宅、鉄骨造のビル、鉄筋コンクリート造のマンション。それぞれ全く異なる技術が必要です。
木造住宅の解体は比較的スムーズに進むことが多いですが、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の解体は、専門的な知識と経験が必要不可欠です。
例えば、鉄筋コンクリート造の建物を解体する際には、コンクリートを破砕する際の振動対策が重要になります。周辺の建物に影響を与えないよう、低振動の工法を選択したり、時には手作業で慎重に進めることもあります。
また、アスベスト(石綿)が使用されている建物の場合、特別な処理が必要です。アスベストとは、かつて建築材料として広く使用されていた繊維状の鉱物で、人体に有害な物質です。
これを適切に処理せずに解体すると、周辺に飛散し、健康被害を引き起こす可能性があります。私たちは、アスベスト除去の資格を持つ専門スタッフを配置し、法令を遵守した適切な処理を行っています。
さらに、都市部での解体工事では、道路使用許可の取得、通行人の安全確保、作業時間の制限など、様々な制約があります。これらの条件をクリアしながら、効率的に工事を進めるには、綿密な計画と豊富な経験が求められます。
私たちは、こうした難易度の高い現場でも、常に高い品質と安全性を保つことを心がけています。それが、お客様から「ナカテックに頼んで良かった」と言っていただける理由だと自負しています。
誠実な仕事とは、お客様や近隣の方々だけでなく、地球環境に対しても責任を果たすことだと私たちは考えています。
2025年8月11日、私たちは新しい取り組みを開始しました。それが「リユース・リサイクル」の取り組みです。
解体工事では、建物だけでなく、中にある家具や家電なども処分する必要があることが多くあります。従来は、これらの多くが廃棄物として処理されていました。
しかし、まだ使えるものまで捨ててしまうのは、もったいないことです。そこで私たちは、解体で発生した不用品の中から、まだ使用できるものを無料で引き取り、必要とされている方へとつなぐ仕組みを作りました。
例えば、ある解体現場では、状態の良い食器棚やテーブルがありました。これらを廃棄せず、福祉施設や新生活を始める方々にお譲りすることができました。
また、建築資材についても、再利用可能なものは分別し、リサイクル業者を通じて新たな資源として活用されるようにしています。
この取り組みは、廃棄物を減らすだけでなく、資源を大切にし、次世代に良好な環境を残すという私たちの理念を具体化するものです。
環境への配慮は、優良工事の評価要素の一つでもあります。今回の受賞も、こうした私たちの姿勢が評価された結果だと思っています。
解体工事において、最も重要なことの一つが近隣対応です。どんなに技術力が高くても、近隣の方々との関係が悪化してしまえば、工事は円滑に進みません。
私たちは、工事開始の少なくとも1週間前には、近隣へのご挨拶を完了させます。この時、ただ「工事をします」と伝えるだけでなく、具体的な情報を丁寧にお伝えします。
工事の期間はいつからいつまでか。作業時間は何時から何時までか。どのような騒音や振動が発生する可能性があるか。万が一問題が発生した場合の連絡先はどこか。
これらを書面にまとめ、口頭でも説明します。特に、ご高齢の方がいらっしゃる場合は、ゆっくりと分かりやすく説明することを心がけています。
また、工事中も定期的にコミュニケーションを取ります。「今日は少し音が大きくなりますが、午後3時には終わる予定です」「明日は資材の搬出がありますので、道路に一時的に車を停めさせていただきます」など、事前に情報を共有することで、理解と協力を得られるようにしています。
ある現場では、近隣にお住まいの方から「この時間帯は赤ちゃんがお昼寝をするので、できれば静かにしてほしい」というご要望がありました。私たちは、その時間帯は音の小さい作業に切り替え、騒音の大きい作業は別の時間に行うよう調整しました。
こうした柔軟な対応が、近隣の方々との良好な関係を築き、結果として工事全体を円滑に進めることにつながります。
私たちの仕事の品質は、実際にご利用いただいたお客様の声が何よりの証明です。
株式会社HYM様からは、「工事前の説明が非常に丁寧で、安心して任せることができました。近隣への配慮も素晴らしく、トラブルが一切ありませんでした」というお言葉をいただきました。
株式会社イロドリ様からは、「狭い現場で難易度の高い工事でしたが、計画通りに進めていただき、感謝しています。現場の整理整頓も行き届いていました」との評価をいただいています。
株式会社ワールド様は、「コストパフォーマンスが良く、品質も高い。また次回も依頼したいと思います」とおっしゃってくださいました。
こうしたお客様の声は、私たちにとって何よりの励みです。そして今回の「優良工事等表彰」は、こうした個々のお客様の満足度の高さを、公的機関が認めてくださったものだと考えています。
私たちは、一つ一つの現場で、お客様に満足していただけるよう全力を尽くしています。それが結果として、このような形で評価されることは、本当に嬉しいことです。
私たちは、専門家として培った知識を惜しみなく共有することも、誠実な仕事の一部だと考えています。
そのため、「解体工事お役立ちコラム」というブログを定期的に更新しています。このコラムでは、解体工事を行う上で知っておくと良いこと、気をつけるべきこと、そして解体工事の実際の様子などをお伝えしています。
例えば、「解体工事の近隣への挨拶、いつ、誰に、何を伝えるべきか」というテーマのコラムでは、実際の挨拶の流れや、伝えるべき情報を詳しく解説しています。
また、「重機が入らない狭小地の解体工事、どう進めるのか」というテーマでは、特殊な立地条件での解体の進め方や、人力解体の技術について説明しています。
さらに、「鉄骨造とRC造の解体、木造とどう違うのか」というテーマでは、構造別の解体の違いや、それぞれの注意点を分かりやすく解説しています。
これらのコラムは、これから解体工事を検討されている方々の疑問や不安を解消するために作成しています。解体工事は、多くの方にとって人生で何度も経験するものではありません。だからこそ、分からないことや不安なことが多いはずです。
私たちの知識が、少しでもお客様の不安を和らげることができれば嬉しいですし、それが業界全体の透明性を高めることにもつながると信じています。
解体工事に関する悩みや疑問は、人それぞれ異なります。特に近年、空き家問題が深刻化しており、「実家が空き家になってしまったが、どうすればいいか分からない」というご相談が増えています。
空き家を放置すると、建物の老朽化が進み、倒壊の危険性が高まります。また、不法投棄の場所になったり、不審者の侵入など、防犯上の問題も発生します。
しかし、解体するには費用がかかります。また、解体後の土地をどうするかという問題もあります。こうした複雑な問題に対して、私たちは無料相談を通じてサポートしています。
無料相談では、お客様の個別具体的な状況をしっかりとお聞きします。建物の構造、立地条件、予算、解体後の土地活用の予定など、様々な要素を考慮した上で、最適な解体計画をご提案します。
また、解体費用の見積もりも、詳細にご説明します。なぜこの費用がかかるのか、どのような工程で進めるのか、透明性を持ってお伝えすることで、お客様に安心していただけるよう心がけています。
無料相談は、私たちにとって地域社会への貢献の一つです。お客様の不安を少しでも軽くし、適切な解決策を一緒に考えることが、私たちの使命だと考えています。
解体工事にまつわるご相談は、どんな小さなことでも構いません。お気軽にお問い合わせください。
「2025年度優良工事等表彰」の受賞は、私たち株式会社名古屋ナカテックにとって、大きな節目となりました。
しかし、この受賞は決してゴールではありません。むしろ、新たなスタートラインだと考えています。
創業以来、私たちが一貫して追求してきた「想いを残し、次世代につなぐ」という理念。そして、近隣へのご挨拶や養生などの徹底した準備を通じた丁寧な施工。これらが「国にも認められた誠実な仕事」であると評価されたことは、私たちにとって大きな自信になりました。
同時に、この賞に恥じない仕事を続けていかなければならないという、新たな責任も感じています。
これからも、依頼主様には心からの「安心」を、次にその土地を使われる方には「気持ちよさ」をお届けするため、私たちは誠実で丁寧な施工を続けてまいります。
解体工事は、破壊ではありません。新しい創造の始まりです。古い建物を丁寧に解体し、土地を整え、次の世代へとバトンを渡す。それが私たちの仕事です。
空き家対策をはじめ、解体工事に関するあらゆる疑問やご相談は、無料で受け付けております。どんな小さなことでも構いません。お気軽にお問い合わせください。
未来ある解体工事を通じて、お客様の新しい創造の始まりを、私たち株式会社名古屋ナカテックが力強くサポートいたします。
今回の受賞を励みに、さらに高い品質の解体工事を提供できるよう、社員一同、これからも精進してまいります。
どうぞ今後とも、株式会社名古屋ナカテックをよろしくお願いいたします。
©Nagoya nakatec Co., Ltd.