まちをつなぐ解体工事のお話し
こんにちは、株式会社名古屋ナカテックです。
解体工事を検討されている方から、よくこんなご質問をいただきます。「木造とマンションの解体って、やっぱり違うんですよね?」「うちはビルなんだけど、どんな工事になるの?」
その通りです。建物の構造が変われば、解体の方法も、必要な技術も、工期も、すべてが大きく変わってきます。今回は、鉄骨造(S造)や鉄筋コンクリート造(RC造)といった重構造物の解体について、木造との違いを中心に詳しくご説明します。
木造住宅の解体は、比較的軽量な木材を対象とした工事です。一方で、鉄骨造や鉄筋コンクリート造は、その名の通り「鉄」や「コンクリート」という重く頑丈な材料でできています。
この違いは想像以上に大きなものです。木造なら数日で終わる解体も、RC造になると数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。重機の種類も、必要な人員も、安全管理の方法も、まったく異なる世界になります。
たとえば、先日解体させていただいた3階建ての鉄骨造ビルでは、木造住宅の解体と比べて約3倍の工期がかかりました。しかし、これは決して非効率というわけではなく、安全性と周辺環境への配慮を最優先にした結果なのです。
重構造物の解体で最も重要なのは「安全」です。数トンもある鉄骨やコンクリート塊が、もし制御を失って落下したら、大事故につながります。
また、都市部では隣接する建物との距離が近く、解体作業による振動や騒音、粉塵が周囲に与える影響も木造の比ではありません。だからこそ、構造を深く理解した専門家による計画と、きめ細やかな配慮が不可欠なのです。
私たちナカテックは、総合解体工事請負一式として、建物の構造や規模を問わず、すべての工程をワンストップで対応しています。お客様が複雑な手配や調整に悩まされることなく、安心してお任せいただける体制を整えています。
鉄骨造やRC造の建物は、高さがあり、都市部に建てられていることが多いため、解体工事が周辺に与える影響は非常に大きくなります。
私たちは、工事開始前に必ず近隣の皆様へご挨拶に伺います。工事の内容、期間、騒音や振動が発生する時間帯などを丁寧にご説明し、ご理解とご協力をお願いしています。
また、養生についても徹底しています。飛散防止シートはもちろん、防音パネルの設置、散水による粉塵対策など、状況に応じた対策を講じます。
以前、通学路に面したビルの解体工事を担当したことがあります。朝夕の通学時間帯は作業を一時停止し、ガードマンを配置して子どもたちの安全を最優先にしました。工事が終わった後、近隣の方から「最初は心配だったけど、丁寧に対応してくれて安心できました」というお言葉をいただき、私たちの姿勢が伝わったことを嬉しく思いました。
重構造物を支えていた基礎は、木造とは比較にならないほど大きく、深く地中に埋まっています。解体後の土地を次に使われる方が気持ちよく活用できるよう、この基礎を完全に撤去することが重要です。
しかし、地中には基礎以外にも、過去の建物の残骸や埋設物が眠っていることがあります。これを事前に把握せずに工事を進めると、後から予期せぬ障害物が見つかり、工期の遅延やコスト増につながります。
そこで私たちが実施するのが「試掘調査」です。重機で地面を部分的に掘削し、地中の状況を直接確認します。図面や資料だけではわからない実態を把握することで、確実で効率的な撤去計画を立てることができます。
実際に、ある商業ビルの解体では、試掘調査によって図面に記載されていない旧建物の地下構造物を発見しました。事前に把握できたことで、追加の撤去作業を計画に組み込み、お客様にも正確な見積もりをご提示できました。このような徹底した調査が、後のトラブルを防ぎ、信頼につながります。
鉄骨造は、鉄の柱と梁で骨組みを作り、そこに外壁や床を取り付けた構造です。軽量で強度が高く、高層ビルやオフィスビルによく使われています。
S造の解体は、建物を上から順番に解体していく「上部解体」が基本です。まず屋根や外壁などの付属物を取り除き、その後、鉄骨部材をガス切断機や大型の油圧カッターで切断しながら、クレーンで地上に降ろしていきます。
この作業で重要なのは、建物の構造バランスを常に考えながら進めることです。どこかの部材を先に切断してしまうと、建物全体が不安定になり、予期せぬ崩壊を招く危険があります。そのため、構造の知識と豊富な経験が不可欠です。
S造の解体では、高所での作業が避けられません。作業員の安全を守るため、足場の設置や安全帯の着用はもちろん、作業手順の確認を毎日徹底しています。
また、切断した鉄骨を地上に降ろす際も、周囲の安全確保が重要です。クレーンのオペレーターと地上の作業員が無線で密に連絡を取り合い、一つ一つの動作を確認しながら慎重に進めます。
S造解体で発生する主な廃棄物は「鉄」です。鉄は非常に価値の高いリサイクル資源で、ほぼ100パーセント再利用が可能です。
私たちナカテックは、2025年8月から「リユース・リサイクル」の取り組みを本格的に開始しました。解体で出た不用品を無料で再利用に回し、資源として次世代につなげる活動です。
鉄骨は製鉄所に運ばれ、溶かされて新しい鋼材に生まれ変わります。また、建物内にあった設備や建具で、まだ使えるものはリユース品として活用されます。解体工事を通じて、環境負荷を減らし、資源を大切にする。これが私たちの考える「未来ある解体」です。
あるお客様からは、「解体でゴミになると思っていたものが、また誰かの役に立つと聞いて嬉しかった」という感想をいただきました。解体は終わりではなく、新しい始まりでもあるのです。
鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせた最も頑丈な構造です。鉄筋が引っ張る力に強く、コンクリートが押す力に強いという特性を組み合わせることで、高い耐久性と耐震性を実現しています。
しかし、その頑丈さは解体工事にとっては大きな課題です。コンクリートを破砕するには、大型の油圧ブレーカーや圧砕機といった重機が必要で、その作業は振動と騒音を伴います。
RC造の解体も、S造と同じく上から順に崩していく「階上解体」が一般的です。まず屋上階のコンクリートを破砕し、鉄筋を切断しながら少しずつ下の階へと進んでいきます。一気に崩すことはできないため、工期も長くなります。
RC造解体で最も気を使うのが、振動と騒音です。コンクリートを砕く音は想像以上に大きく、周辺の住宅や店舗に影響を与えます。
そのため、作業時間を厳守し、近隣の方々の生活リズムを乱さないよう配慮します。また、低騒音・低振動型の重機を使用したり、防音シートを二重に張ったりと、できる限りの対策を講じます。
ある集合住宅の解体では、隣接するマンションの住民の方々と事前に何度も打ち合わせを行い、振動が心配な時間帯や曜日を教えていただきました。その情報をもとに作業計画を調整し、大きな苦情もなく工事を完了できました。このような双方向のコミュニケーションが、円滑な工事の鍵となります。
RC造の解体で発生する廃棄物は、主に「コンクリートがら(がれき類)」と「鉄筋」です。これらは法律で厳密に分別することが求められています。
コンクリートがらは、砕いて再生砕石として道路の路盤材などに再利用されます。一方、鉄筋は鉄くずとして製鉄所に運ばれ、リサイクルされます。しかし、コンクリートに鉄筋が絡みついた状態では、どちらも適切に処理できません。
そのため、解体現場では破砕しながら鉄筋を丁寧に取り出す作業が必要です。この分別作業を怠ると、不法投棄や法令違反につながり、会社の信頼を失うだけでなく、お客様にもご迷惑をおかけすることになります。
私たちナカテックは、廃棄物の適正処理において、その誠実な取り組みが評価されています。2025年9月には「2025年度優良工事等表彰」を受賞しました。これは、私たちの仕事が国にも認められた証であり、今後も法令を遵守し、適正な廃棄物処理を続けていく決意を新たにしています。
S造やRC造の解体では、様々な専門技術が必要です。構造の知識、重機の操作、高所作業、廃棄物処理、近隣対応など、多岐にわたる業務を調整しなければなりません。
もしお客様がそれぞれの業者を個別に手配するとなると、大変な手間と時間がかかります。また、業者間の連携が取れていないと、工事の遅延やトラブルの原因にもなります。
私たちナカテックは「総合解体工事請負一式」として、すべての工程を一元管理します。お客様の窓口は私たち一社だけ。複雑な調整や専門的な判断は、すべて私たちが責任を持って対応します。
すべての工程を自社で管理することで、品質と安全の基準を統一できます。S造の高所作業でも、RC造の振動対策でも、同じ高い水準で工事を進められるのが、総合請負の強みです。
また、工事の進捗状況をリアルタイムで把握できるため、お客様への報告も迅速かつ正確に行えます。何か問題が起きても、すぐに対応策を講じられる体制が整っています。
これまで多くのお客様から、「ナカテックに任せて本当に良かった」「最初から最後まで安心してお願いできた」といったお声をいただいています。株式会社HYM様、株式会社イロドリ様、株式会社ワールド様など、様々な企業のお客様からも高い評価をいただき、それが私たちの自信となっています。
解体工事は、ただ建物を壊すだけの仕事ではありません。その土地が持っていた歴史や想いを受け止め、次の世代へとつなぐ大切な役割があります。
S造から出る鉄骨も、RC造から分離した鉄筋も、すべて貴重な資源です。これらを最大限に活用し、環境に配慮した解体を実現することが、私たちの使命だと考えています。
解体後の土地が、次に使われる方にとって気持ちの良いスタートとなるよう、基礎の撤去から地中埋設物の確認まで、徹底的にきれいにします。そして、新しい建物や事業が、そこから生まれていく。それが、私たちが目指す「未来ある解体」の姿です。
鉄骨造(S造)と鉄筋コンクリート造(RC造)の解体は、木造とはまったく異なる専門性と技術が求められます。
S造では、高所での安全作業と鉄骨のリサイクル性を活かした資源活用が重要です。RC造では、頑強な構造を安全に破砕し、振動・騒音に配慮しながら、廃棄物を適正に分別処理することが求められます。
私たちナカテックは、次のような取り組みで、お客様に最高の安心を提供します。
まず、試掘調査による地中リスクの徹底排除。大規模な基礎や埋設物を事前に把握し、確実な撤去計画を立てます。
次に、国に認められた信頼性。優良工事等表彰を受賞した実績が、適正な廃棄物処理と誠実な仕事の証です。
そして、周辺環境への配慮。近隣への丁寧な説明と養生、通学路での安全対策など、きめ細やかな対応を徹底します。
最後に、未来志向の資源活用。リユース・リサイクルの取り組みを通じて、解体で出た資源を次世代につなげます。
解体工事に関するご相談は、無料で受け付けております。鉄骨造やRC造といった重構造物の解体でお悩みの際は、ぜひお気軽にナカテックへご相談ください。豊富な経験と確かな技術で、お客様の想いを次の未来へとつなぎます。
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