まちをつなぐ解体工事のお話し
解体工事でアスベスト(石綿)が疑われる建物は、事前調査とレベル別の除去手順を守ることが法律上の義務であり、健康被害と追加費用を防ぐための最重要ポイントです。
【この記事のポイント】
解体工事におけるアスベスト対応の結論は「調査なくして解体なし」です。 その理由は、アスベストが吸い込むと健康被害を引き起こす微細な繊維であり、建物の内部に潜んでいても見た目では判別しづらいからです。 現実的な判断としては、築年数が古い建物ほど「使われている前提」で計画を立てることが、安全かつ予算面でもリスクを抑える近道になります。
アスベストとは、かつて耐火性・断熱性に優れた素材として屋根材・外壁材・吹付材などに広く使われていた鉱物繊維です。 しかし長期的な吸入により、肺がんや中皮腫など重大な健康被害を引き起こすことが明らかになり、現在は使用が禁止されるとともに解体時の取り扱いが厳しく規制されています。 この点から分かるのは、アスベスト対策は「コスト」ではなく「健康と街を守るための最低限の投資」であるということです。
法制度の面では、2021年以降の段階的な法改正により、改修・解体工事前のアスベスト事前調査が義務化され、一定規模以上の工事では結果の報告も欠かせない手続きとなりました。 さらに2023年10月以降は、「建築物石綿含有建材調査者」など、有資格者でなければ調査そのものを実施できないルールに強化されています。 当社名古屋ナカテックでは、こうした法令を踏まえ、有資格者による石綿含有建材調査と、報告手続きまでを一括でサポートする体制を整えています。
アスベスト解体工事の流れは「調査→レベル判定→除去→処分」を一気通貫で管理することが重要です。 理由は、建材の種類や劣化状況によって飛散リスクが大きく異なり、適切なレベル判定がその後の養生方法や作業人数、防護具の種類まで左右するからです。 判断基準として重要なのは、レベル1〜3の分類を正しく理解し、建物ごとに最適な工法と工程管理を行える業者を選ぶことです。
レベル1は、吹付けアスベストなど「もっとも飛散しやすい」建材で、最も厳重な管理が必要な区分です。 実務的には、作業エリアを完全に隔離し、負圧(空気圧を低く保つ)環境を維持しながら、湿潤化したうえで掻き落とす工法が基本となります。 当社では、こうした高リスクの除去工事について、専門業者と連携しながらレベル1専用のマニュアルに基づいた飛散防止対策を徹底しています。
レベル1工事では、作業員は全面マスクと防護服を着用し、出入り口には専用のシャワールームや汚染・非汚染エリアの区分を設けるのが一般的です。 この点から分かるのは、レベル1の解体は「解体工事」というよりも「環境管理と衛生管理を伴う特殊作業」に近いということです。 施主さまにとってはコスト面の負担が大きく感じられる場面ですが、長期的な健康リスクと比較すると、必要な安全対策と言えます。
レベル2は、成形された吹付けロックウールや一部の断熱材など、中程度の飛散性を持つ建材が対象です。 多くの場合、湿潤化しながらの掻き落とし・封じ込め・囲い込み・グローブバッグ工法に加え、原形のまま取り外す方法を組み合わせて、粉じんの発生を最小限に抑えます。 現場の状況や建材の固定方法に応じて、釘やビスを外しながら一枚ずつ慎重に取り外すことで、レベル1ほどの厳重な隔離をせずとも安全性を確保できます。
当社の戸建て解体では、屋根裏の断熱材や設備周りの耐火材など、レベル2に該当する可能性が高い箇所について、事前調査で位置と範囲を特定します。 そこから除去計画を立て、作業時間帯や騒音レベル、近隣住宅との距離なども考慮しながら、現実的な工程表を作成していきます。 この点から分かるのは、レベル2工事は「レベル1ほど重装備ではないが、一般的な解体よりはワンランク高い管理」が求められる位置づけだということです。
レベル3は、スレート屋根材や外壁のサイディングボードなど、「固く成形されており通常は飛散しにくい」建材が対象です。 最も一般的な方法は、建材を原形のまま手作業で取り外し、割ったり砕いたりしないよう注意しながら積み込み・搬出する手順です。 当社では、レベル3建材でも専用工具や防じんマスク、養生シートを使用し、解体中の破損や不用意な粉じん発生を抑える作業を徹底しています。
レベル3工事の流れとしては、有資格者による事前調査→アスベスト含有の有無・レベル判定→近隣説明→取り外し作業→適正処分というステップが標準的です。 とくに屋根材や外壁材は足場上での作業が多く、落下防止と同時に粉じん飛散も抑えなければならないため、作業員の経験とチームワークが仕上がりを左右します。 現実的な判断としては、レベル3だからといって「簡単」だと考えず、事前調査から処分まで一貫対応できる業者に任せる方が、トラブル防止の近道です。
実務的には、アスベストを含む可能性がある解体工事は「準備8割、作業2割」と言えるほど、事前の計画と調整が重要です。 この点から分かるのは、解体費用や工期だけで業者を選ぶのではなく、調査と手続き、近隣対応までを含めたトータルの対応力が判断材料になるということです。 施主さまの不安を和らげるためにも、ここでは代表的なステップの流れをご紹介します。
ステップ1:解体工事・アスベストに関するヒアリング 所有形態(ご自身・相続物件・空き家)や建物用途、築年数、図面の有無などを確認し、アスベストの可能性や補助金の有無を整理します。
ステップ2:現地調査(建物の構造・仕上げ材の確認) 外壁や屋根の種類、内装材、設備機器などを目視で確認し、アスベストが使われている可能性が高い箇所を洗い出します。
ステップ3:石綿含有建材調査(有資格者による調査) 建築物石綿含有建材調査者などの資格を持つ調査者が、図面調査・現地目視・必要に応じたサンプリング分析を行い、アスベストの有無とレベル区分を確定します。
ステップ4:調査結果の報告・工事計画の提案 一定規模以上の工事では、調査結果を国や自治体へ報告し、その内容を踏まえて、レベル別の除去手順や養生計画、解体工程を提案します。
ステップ5:近隣説明・工程表の共有 アスベストの有無や工事期間、騒音・粉じん対策などを近隣住民へ説明し、理解と協力を得ることで、トラブルの予防につなげます。
ステップ6:レベル別アスベスト除去作業 レベル1〜3の区分に応じて、隔離養生・負圧管理・湿潤化・手作業による取り外しなどを組み合わせ、飛散を抑えながら除去します。
ステップ7:アスベスト含有廃棄物の適正処分 除去した建材は、指定された容器や袋に封入し、飛散防止措置を行ったうえで、許可を受けた処分場まで搬出します。
ステップ8:建物本体の解体・整地 アスベスト除去が完了し、安全が確認された後に、建物本体の解体や基礎撤去、整地までを通常の解体工事として進めていきます。
当社名古屋ナカテックでは、戸建て・空き家・事業用物件など、建物の種類に応じた工程管理と、アスベスト対応を含めた一気通貫のサポートを行っています。 現実的な判断としては、「アスベスト調査・除去・解体」のすべてをまとめて任せられるパートナーを選ぶことで、想定外の追加費用や工期遅延のリスクを抑えられます。
Q1. 解体工事の前にアスベスト調査は本当に必須ですか? はい、現在は原則すべての解体・改修工事で事前調査が義務であり、一定規模以上は結果の報告も必要です。
Q2. アスベスト調査は誰が行ってもよいのですか? いいえ、2023年10月以降は「建築物石綿含有建材調査者」などの有資格者でなければ調査を行えません。
Q3. アスベストのレベル1・2・3の違いは何ですか? レベル1は吹付材など高い飛散性、レベル2は中程度の飛散性、レベル3はスレート屋根など比較的飛散しにくい成形建材です。
Q4. レベル3なら特別な手続きは不要ですか? いいえ、レベル3でも事前調査と飛散防止対策、適正な記録保存が必要で、状況によっては届出が求められるケースもあります。
Q5. アスベスト解体工事の費用はどのように決まりますか? 建材のレベル区分、使用量、解体面積、養生範囲、処分費用などの要素で決まり、レベル1ほど費用が高くなりやすいです。
Q6. 解体を急ぎたいのですが、調査を省略できますか? いいえ、調査を行わずに解体すると法令違反となり、工事停止や罰則のリスクがあるため、必ず事前調査を行う必要があります。
Q7. アスベスト除去と解体工事は別々の会社に頼んだ方が安くなりますか? 一般的には、調査から除去・解体まで一貫対応できる業者に任せた方が、工程のロスや二重費用が減り、総額を抑えやすいです。
Q8. 近隣への影響を減らすには何が大切ですか? 事前の説明と、養生・散水・騒音対策を含めた計画的な工程管理が重要で、住民の理解を得ることがトラブル防止につながります。
Q9. 相続した古い家を解体する場合、アスベストで注意すべき点は? 築年数が古いほどアスベスト使用の可能性が高いため、解体費用や補助金も含めて、早めに調査と見積もりを依頼することが大切です。
Q10. 名古屋ナカテックに依頼するメリットは何ですか? 有資格者による事前調査から、専門業者と連携した除去工事、解体後の確認まで一貫サポートを受けられる点がメリットです。
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