解体工事、建築・土木工事業 │ 名古屋ナカテック

解体工事お役立ちコラム

まちをつなぐ解体工事のお話し

解体工事は「新しい創造のはじまり」:現場で発生しやすいトラブル事例とその防止策

解体工事という仕事を通じて、私たち株式会社名古屋ナカテックが常に心がけていることがあります。それは、解体工事を単なる「壊す作業」ではなく、「新しい創造のはじまり」として捉えることです。

依頼主様が新しい夢を実現させるための土地を準備する。隣近所の方々との関係を大切にしながら作業を進める。その先にある未来の社会のために環境に配慮した施工をする。こうした想いを大切にしているからこそ、私たちはトラブル防止に全力を注ぎます。

本記事では、解体現場で実際に発生しやすいトラブルを詳しく解説し、それぞれの防止策をご紹介していきます。これから解体工事をお考えの方、または現在進行中の工事でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

近隣住民とのトラブル:騒音・振動・粉塵への対応が鍵

解体工事で最も頻繁に発生するトラブルが、現場周辺にお住まいの方々との関係悪化です。これは避けられないものではなく、きちんとした事前準備と対策で防ぐことができます。近隣トラブルが発生すると、工事の中断や大幅な日程変更を余儀なくされ、プロジェクト全体に悪影響を及ぼします。

よくあるクレームの内容

解体作業では、重機の稼働音、建物を壊す際の振動、そして砂ほこりなどの粉塵が必ず発生します。この物理的な影響が、近隣住民の方の日常生活に直接的な悪影響を与えることがあります。

例えば、「洗濯物に粉塵がついてしまった」「せっかく洗った車が汚れた」といった直接的な被害もあれば、「早朝から重機の音で目が覚める」「夜間まで振動が続いて眠れない」といった睡眠妨害もあります。さらに深刻なケースでは、これらのストレスから「工事を中止してほしい」というご要望や、クレームに発展することもあるのです。

特に、窓を開けられない季節や、在宅ワークが増えた現代では、騒音や粉塵への敏感さがより高まっています。「ちょっとくらい大丈夫」という甘い考えは、思わぬトラブルを招きます。

私たちは、こうしたトラブルを「仕方がない」と考えるのではなく、きちんとした事前準備と丁寧な対応で防ぐべきものだと考えています。むしろ、こうした配慮ができる業者こそが、真の信頼を得られるのです。

私たちが実践する対策方法

第一の対策は、物理的な影響を最小限に抑えることです。

粉塵飛散を防ぐため、現場全体を養生ネット(メッシュシートとも呼ばれる特殊なネット)で覆い、作業中は定期的に散水を行います。これにより、粉塵の飛散をかなり軽減できます。また、使用する重機も低騒音型を選定し、作業時間を厳守することで、音の影響も最小化します。

低騒音型の重機とは、最新の防音技術を備えた機械のことで、通常の重機と比べて10~15デシベル程度音を低減できます。この差は、実際に現場で感じる大きな違いです。

第二の対策が、事前の丁寧なコミュニケーションです。

工事開始の2週間程度前から、近隣の方々へご挨拶に伺い、工事の概要・期間・作業時間・緊急時の連絡先を詳しくお説明します。不安を事前に解消することで、万が一何か発生した場合でも、円滑に対応できる関係性を築きます。

ここで重要なのは、単に「工事をします」と伝えるのではなく、「なぜこの期間が必要なのか」「どのような配慮をするのか」といった背景も説明することです。相手が工事の内容を理解することで、心理的な準備ができ、トラブルに発展する可能性が大幅に低下します。

また、工事期間中も定期的にご報告を入れることで、進捗状況を共有します。近隣の方が「今どのような段階なのか」を把握できていると、心理的な安心感が生まれます。

第三の対策が、日々の現場管理の徹底です。

養生ネットが破れていないか、散水が十分か、重機の稼働時間は守られているか。こうした細かい点を毎日チェックします。小さな不注意が大きなトラブルを招くため、慢心することなく対応します。

「きちんと準備して、丁寧に施工する」これが近隣トラブルの最大の防止策であり、私たちが大切にしているポリシーなのです。

地中の埋設物トラブル:事前調査で費用増加を防ぐ

建物の解体が完了して更地になった後、地中に潜む思わぬ課題が発見されることがあります。これが「埋設物トラブル」です。このトラブルは、解体業者と発注者様の間で費用負担をめぐるトラブルに発展しやすく、非常に厄介です。

地中に何が埋まっているのか

古い建物の基礎コンクリート、浄化槽、昔の産業廃棄物。こうした「見えない埋設物」が地中に残されたままになっていることがあります。

例えば、戦前の建物であれば、当時の基礎工法が今とは異なるため、思いもよらない深さまでコンクリートが埋まっていることもあります。また、過去に別の目的で使われていた土地では、その時代の廃棄物が埋まっていることもあるのです。

さらに困ったことに、こうした埋設物は解体前の表面調査では発見できません。地表を見ただけでは、地中に何があるかは全く分からないのです。そのため、本当の問題は解体後に顕在化します。

こうした埋設物は、次の基礎工事の段階になって初めて発見されることが多く、発見後に追加の撤去費用が発生し、工期が大幅に遅延することになります。「あの時点で予測できなかったのか」という発注者様の不信感も生まれやすく、依頼主様とのトラブルに発展してしまうのです。

試掘調査による事前防止策

このトラブルを防ぐため、私たちが重視しているのが「試掘調査」です。

試掘調査とは、本格的な解体工事前に、重機を使って複数個所を試験的に掘り、地中に埋まっているものの種類・位置・深さを事前に特定するための調査です。この調査により、埋設物の情報を把握した上で、撤去計画に組み込むことができます。

試掘調査は追加費用がかかりますが、この投資をすることで、後々の「想定外の追加費用」「予期せぬ工期遅延」といったトラブルを未然に防ぐことができるのです。発注者様にとっても、私たちにとっても、正確な情報に基づいた計画を立てることができる、非常に重要な工程です。

実は、多くのトラブルは、この試掘調査を省略したことが原因です。最初から予算を組んでいれば、後々の問題を避けられたケースがほとんどなのです。私たちは、発注者様のご予算も配慮しつつ、試掘調査の重要性をきちんとご説明し、納得いただいた上で進めます。

外構まで含めた完全な更地化

もう一つ重要なのは、建物本体だけでなく、外構(塀・門扉・カーポート・庭園・池など)も含めた包括的な解体です。

敷地全体を完全に更地にすることで、次の建築業者がスムーズに作業に入ることができます。「建物だけ壊せばいい」という考え方では、その後の利用がしにくくなり、発注者様に不便を強いることになりかねません。

例えば、古い塀が残っていると、新しい建物を建てる際に邪魔になります。また、地中に塀の基礎が残っていると、やはり掘削の際に問題が生じます。敷地全体をきれいに整備することが、私たちの責務だと考えています。

外構の解体には、建物本体の解体とは異なる技術や知識が必要です。私たちは、こうした細かな部分も含めて対応できる、総合的な解体業者として、最後まで責任を持ってお客様をサポートします。

安全管理:通学路近くでも安心できる現場へ

解体現場の安全管理の不徹底は、人身事故や物損事故に直結する最大のリスクです。だからこそ、私たちは安全対策を最優先に考えています。

第三者災害のリスク

解体作業では、現場から資材や破片が飛び出したり、重機が敷地外に接触したりするリスクがあります。特に、通学路のすぐそばでの工事の場合、子どもたちを含む通行人に被害が及ぶ可能性があり、非常に高い危機意識が必要です。

これまでに、不十分な安全対策が原因で、周辺住民が被害を受けたケースもあります。こうした事故は、企業の信用を失うだけでなく、人命に関わる取り返しのつかない事態につながります。

社会的責任を果たすという観点からも、安全対策に手は抜けません。むしろ、難しい条件での工事こそが、その業者の真の実力を試すものだと考えています。

公共の安全を最優先にした対策

私たちが実践している安全対策は、以下のようなものです。

ガードマンの常時配置により、通行人の安全を確保します。交通誘導警備員(いわゆるガードマン)が、常に現場の周辺を注視し、危険な状況を事前に察知して対応します。

歩行ルートの明確な指定で、人の動きを制御します。「どこを歩いて通ってください」と明確に指示することで、無意識の危険な進入を防ぎます。

資材の飛散防止ネットを二重・三重に張り、どうしても飛散する可能性がある資材に対応します。また、高所での作業には落下防止対策も施します。

作業エリアと非作業エリアの厳格な分離により、危険区域への無意識の進入を防ぎます。フェンスやロープで明確に区分することが重要です。

さらに重要なのは、「急ぎによる手順の省略をしない」という姿勢です。事故の多くは、工期を急ぐあまり準備が不十分になったり、手順を飛ばしたりすることから生じます。丁寧な施工こそが、確実な安全を生み出す唯一の方法なのです。

こうした姿勢が評価され、私たちは2025年9月5日に「2025年度優良工事等表彰」を受賞することができました。これは、安全管理と施工品質における私たちの取り組みが、公的に認められたということです。この受賞は、私たちの努力と責任感を象徴するものであり、お客様への大きな信頼のしるしとなっています。

費用・契約トラブル:透明性と信頼性で不安を解消

解体工事における発注者様とのトラブルの大きな原因が、費用や契約に関する不透明さです。お客様に心からご安心いただくための取り組みをご紹介します。

よくある費用トラブルのパターン

契約時の見積もりに、廃材処理費や仮設費用などが詳細に記載されていないことがあります。その結果、作業が進むにつれて、「追加でこの費用が必要です」という連絡が入るといったパターンです。

特に前述した「見えない埋設物」の発見は、追加費用トラブルの最大の原因です。事前に予想できなかった費用が急に発生することで、発注者様の信頼が揺らいでしまいます。

また、解体工事の知識が不十分なまま契約を進めてしまい、「こんなことが必要だったのか」と後になって気づくというケースもあります。最初から正しい情報があれば、納得して進められたはずなのに、情報不足のまま進めてしまった結果、不安と不信が生まれるのです。

透明性を確保するための私たちの取り組み

公的な実績による信頼性の提供

「2025年度優良工事等表彰」の受賞という事実は、私たちが契約内容を誠実に履行し、高い品質で工事を完了させることを証明しています。公的な評価があるからこそ、発注者様は安心して契約を進めることができます。

この受賞にいたるまでに、どれだけの現場で誠実に対応してきたか、どれだけのお客様にご満足いただいてきたか。そうした積み重ねがあるからこそ、国家機関から認められるのです。

情報提供による知識武装

私たちは定期的に「解体コラム」を更新し、「解体工事を行う上で知っておくと良いこと」「気をつけるべきこと」「業界あるある」などをわかりやすくご紹介しています。発注者様が正しい知識を持つことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

このコラムでは、専門的な内容も、初心者にも分かるように解説しています。「専門家の言っていることが理解できない」という状態では、契約を進めることができません。私たちは、お客様の立場に立って、丁寧に説明することが重要だと考えています。

無料相談による不安の解消

空き家の解体をはじめ、解体工事に関するご相談は無料で受け付けています。初期段階で不安を解消することで、依頼主様との相互理解を深め、契約後の認識のズレによるトラブルを回避します。

何か疑問に思ったこと、心配なことがあれば、遠慮なくお気軽にお問い合わせください。プロとしての視点から、お客様にとって本当に必要な情報をご提供します。

環境・廃棄物トラブル:資源循環への積極的な取り組み

持続可能な未来社会への貢献は、解体業者の重要な責務です。廃棄物処理の不徹底は、法令違反にまで発展する可能性があります。

不適切な廃棄物処理のリスク

解体作業で排出されるコンクリートガラ、木くず、混合廃棄物などの産業廃棄物を、コスト削減のため不適切に処理してはいけません。不法投棄は言うまでもなく、法律で定められたリサイクル義務を怠った場合、業者だけでなく発注者様も法的責任を問われる可能性があります。

これは、単なる「環境問題」ではなく、法的な責任が生じる重大な事柄です。「安い解体業者を選んだら、廃棄物処理が違法だった」という事態に巻き込まれるのは、発注者様にとっても悪夢です。

リユース・リサイクルへの取り組み

私たちは、2025年8月11日にリユース・リサイクルをスタートさせました。解体で出た不用品を積極的に再利用へつなげるこの取り組みは、廃棄物の量を減らし、資源の有効活用を促進するものです。

「解体で出た不用品を無料で再利用へ」という姿勢は、環境トラブルを未然に防ぐだけでなく、持続可能な社会への貢献という点で、私たちの「丁寧な施工で、未来をつくる」というポリシーを具現化しています。

例えば、まだ使える木材や建具は、他の用途に転用できないか考えます。古い建物から取り外した硝子や金属も、リサイクル業者に引き取ってもらえるか検討します。こうした一つ一つの配慮が、環境負荷を減らし、資源を未来へつなぐことになるのです。

まとめ:トラブル防止は信頼関係を築くこと

解体現場で発生しやすいトラブルは、一見すると避けられないように思えるかもしれません。しかし、ほとんどのトラブルは、丁寧な準備と専門的な知識、そして人とのつながりを大切にするコミュニケーションで防ぐことが可能です。

私たちは、2025年度優良工事等表彰の受賞を含め、安全・品質・環保について公的な評価をいただいています。試掘調査や外構解体への対応など、専門性を結集させた施工を行っています。通学路での安全配慮など、責任感を持って毎現場に臨んでいます。

解体工事をお考えでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。無料相談を通じて、皆様のご不安をお聞きし、最適なプランをご提案させていただきます。

すべての解体工事を「新しい創造のはじまり」として位置づけ、依頼主様に心からご安心いただき、その土地を次に利用される方々に気持ちよさをお届けする。それが私たち名古屋ナカテックの約束です。

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